私はキモいことに、中学一年生の時分「宗教委員」なんてものをやってまして、この時期になるとキャンドルサービスの指導とかやってたわけです。
あと、どこだかの養護施設にクリスマスカードを送らねばならず、全校生徒で一人一枚以上ずつ作る決まりになっていたのですが、まだ英語が「This is a pen.」くらいしか理解できねージャリガキどもがカッコつけてカードに「Xmas」とか「crismas」とか書くわけですよ。おめーらミッションスクールなんだからちゃんとJesus Christの誕生を祝いやがれ!XmasのXってなんだよ、crisって誰だよ!とか突っ込んで書き直させるのが役目でした。
(そんな元宗教委員も数年後、カード作成代行業に手を染める)
なーんてまじめにイエスさまの誕生を祝ってるのはウブな宗教委員くらいのもので、世の中じゃクリスマスは恋人たちのものってことになってます。
でもね、いつも思うんですけど、私は今日も普通に学校。周りも普通に研究。社会人はクリスマスだからって仕事が休みなはずはなく、‥‥じゃあ一体誰が雑誌に載ってるようなスウィートクリスマスを満喫してるわけ?
まあ、暇な人はいると思う。必ず定時に帰れる会社の人もいると思う。
でも、その人たちは入ったレストランの従業員は? ホテルの従業員は? タクシーは? 電車は?
‥‥とか考えると、雑誌とかドラマで見るようなクリスマスってのは、経済効果に一縷の望みを託す不況ニッポンの生み出した都市伝説なんじゃないかって気がしてきます。
どうでもいいですが、歯医者にいきました。ずいぶん前からゴマなら3つくらい入りそうな穴ぼこがあいてたんですが、痛くも痒くもないので放置していたら、昨日若干痛んだので、年末年始の歯医者休みの時に激痛に襲われたらやだなと思って。
学校の最寄駅の近くにある歯医者はうちの研究室ご用達で、やたら仕事の速い先生がいる。
「あー、これ神経抜かなきゃダメですねぇ」
と言い終わったころにはもう神経抜かれてた。‥‥まあちょっと言い過ぎたかなって反省はしてるけど、感覚的にはそんな感じ。
で、麻酔でフガフガ「あひがとおございましら」とか言って研究室へ帰る道すがら、やたら駅へ向かう人が多い。まだ夕方なのに帰る人多いな〜‥‥‥
おはえらおしやれーろか!(お前らもしやデートか!)
クリスマスだから帰るのか!
どうりでニヤニヤしやがって。フェロモン臭えから近寄んな! 雌を主張すんな!
オレは連れションに行く女子と「クリスマスなのに残業なんて、私と仕事どっちが大事なの!」とかいうオンナが一番嫌いだ!
いやまて、ちょっとまて、私オンナだ。忘れてた。
麻酔でフガフガ言ってる場合じゃねーよ。
しかもこういうときに限ってインド人ぽい人に道聞かれるし。でこにポッチついてるよ。
「Administration officeハドコデスカ?」
微妙に日本語。
「あろみにすとれーしょん? へーめーれすか?(Administration?生命ですか?)」
というと、怪訝な顔をされ、
「英語、ダイジョブデスカ?」
と言われた。いや、英語もダメだが、口がダメ。
そうかと思えばヤロウ3人ママチャリのカゴにスーパーで買った肉やらジャンクフードやらいっぱいに詰めて研究室に帰る奴らもいたりして。
お前らこれから研究室でパーティーか‥‥せつねえな。
ところが‥‥
自分の研究室入ったらおめかししてない女子私だけだったよ〜!!
オレも切ないよ〜!
なんだよ、ベロアのワンピースって!
そのミニスカートやべーよ、犯されるよ!てゆーかお前何歳だよ!
うわーん。オレなんてダルダルのワークパンツだよ〜
先輩(男)も微妙にコジャレてねぇ? と思ったら帰りやがった!お前もデートか!
まてまて、みんな帰ったら指導教官(もうすぐ50歳。おそらく女性経験なし)と二人っきりになっちまうべ。‥‥帰ろうかな。
先生と二人のクリスマスよりは一人のクリスマスのほうが何万倍も楽しいです。キリエエレイソン(※)。
※「主よ、哀れみたまえ」の意。