結局卒業式には出なかったのはこのサイトを見てくれている人には分かると思うけれども、その後の飲み会はわりと親しい子から誘われたのもあって断れず、顔を出すことにした。
でも始まりの時間が17時とか書いてあるのでありえないと思って「ごっめーん、7時と勘違いしてたから二次会から行くわ」と、大嘘をこくことに。
↑上からも分かるように、私はあまり学校の人間と親しくない。教養の間はサークルの部室に入り浸って授業以外で学科の人間と会うこともなかったし、キャンパスが変わって部室がなくなってからも、休み時間は喫煙所で一人タバコを吸っているか、ごく限られた友人と昼食を食べるかぐらいだったからだ。その「ごく限られた友人」も私を置いて次々と学校を去った。
だから卒業式に出ても、別れを惜しむ友人もいない。長い話を聞かされるだけ時間の無駄というものだ。
専攻の飲み会といっても、普段はそれぞれの研究室にこもりきりで、久しぶりに会う人間同士、あまり共通の話題もない。研究の話も研究室ごとにかなりジャンルが離れているので通じないことが多いし、何より卒業式が終わってまでそんな話をしたくない。となると自然、話題が恋愛に移るのは当然のことで、私はそれが居心地が悪いのでこういう場に参加したくないというのがある。
私には付き合ってもうすぐ5年になる男がいるが、正直自分が彼のことを好きかどうかよくわからない。
広い意味ではもちろん好きだし、大事だと思う。5年も付き合っていれば当然情も移る。
しかしだからといって結婚するかとか一緒に住むかといわれたら非常に困る。
結婚は別に積極的に嫌だとは思わないが、一緒に住むのは絶対に嫌だ。
多分、カレシですら私にとっては絶対的な「他人」であって、まだ「他人」を受け入れるだけのココロが育っていないのだと思う。
そういう考え方が非常に子どもじみているという自覚もあるので、そういう自分の考え、感覚を人様に熱弁したいとも思わない。
さすがにこの年になると5年付き合っている男がいるなどといおうものなら「結婚するの?」とか「同棲してるの」とか間違いなく聞かれる。そういうのに対して、「いやぁ、まだ結婚はリアリティないな」とか「アイツめちゃくちゃ部屋とか汚いから一緒に住みたくないよ(笑)」とか適当にはぐらかすのだが、かなり骨が折れる。
「オレは同棲前提で付合う、絶対!」とか「早く結婚したいなぁ〜」とかそういう話にも微妙に微笑みながら「そうなんだ〜」とか「偉いねぇ〜」「大人だねぇ〜」とか相槌を打つばかりなので、「psiさんっていっつもなんかこう、一歩ひいてるよね。クールだよね」とか言われる。自分でやっていることとはいえ、実際そういわれると向こうからも一本線を引かれたようで、もうなんだか自分がそこにいるべき人間ではないような気になってしまう。
おそらく「真面目グループ」以外の学生の間では二次会は別の場所で自分達だけでやることに事前になっていたのだろう。途中でごっそりと人がいなくなった。そのとき一緒に店を出れば私もそっちの二次会に誘われたのだと思う。
でも私は翌日温泉が控えていたし、「真面目グループ」とだろうが、それ以外とだろうが、何かを共有できるとは思えなかった。
sktがやけに絡んできて、「これからはpsiちゃんに突っ込みを入れられることもないかと思うとすごくさびしい」としきりにさびしがる。私はsktと別れることに何の感慨も湧かなかったのでなんだかとても申し訳ない気分になった。たぶんこれが嫌で卒業式に行かなかったのだろう。
私は「卒業式的」な感情を抱くことはできません。