July 27, 2003

eye catch 第二十八回


シナリオ再開期限が迫っている。
赤馬の貸騎獣屋に急ぐと、すでに似たような目的の者たちが集まってにぎわっていた。
厩舎には「みんなの憧れ」すう虞なども繋がれていたが、レンタル料は低級の騎獣なら2,3匹贖えるお値段。お上から配給されるモノがそんなにいいものの筈がない。「地域振興券」のショボかったことを思い出してみよう!
「シナリオ再開特別措置騎獣利用券をおもちの方はこちら」という看板のところに行ってみると、冴えない騎獣ばかり何匹もつながれていた。シナリオ復帰組はそのなかから少しでもいいのを選ぼうと目を血走らせている。
我々バーサーカーズも係の男に利用券を示す。すると、鍵をひとつ手渡された。
「それで騎獣の鎖を外してください」
…と、いうことは一匹だけですか?!
「特別措置利用券により無料でご利用頂けるのは1PT1騎獣までとなっておりますが、追加のご用命は格安にて承っておりますよ」
どうする?とアニキの顔色をうかがうと、アニキは意外にもあっけらかんと
「一匹でいいんじゃない?お金もったいないし♪」
とのたまう。確かにせっかく山賊をいっぱい倒したお金をこんなところで使うのもいかがなものか。
AさんもBさんもうなずくので1匹だけを引き取った。
「でもやっぱり、この貧相なのはどうにかならないかねぇ〜」
手綱を引きながらぼやくと、肩に鋭い痛みが走った。
「イテ!イテーっ!」
キッと振り向くと、予想通り騎獣のヤロウがにやにや笑っている。
「チキショー!アニキ!肩噛まれたYO!」
「まあまあ、ほんとに畜生なんだしw」
そういう問題だろうか…
「手綱は替わってあげるよ」
「Bさん!いまアナタいいこと言った!」
「ほんと? ファン増えたかな…」
「増えた増えた!」
「でも確かにこの騎獣ってば貧弱w」
アニキが言うときは素知らぬ顔をしている騎獣。キサマ…
「ちょっと工作してみるね!」
アニキはなにげに匠師の免許をもっているので、何やら金属を加工し始めた。さすがアニキ。
私も負けずに背中に背負った羽毛を下ろす。
現状にぼやくばかりじゃなにも前進しない。道は自力で拓けってことさ!
私がせっせと作業をするのを眺めながらAさんとBさんはきゃっきゃと盛り上がっている。
「顔に模様描いてみようよ!」
「え〜敷金返ってこなくなるよ〜」
「やっだーv 騎獣に敷金なんてないわよ!」
「あそっかv」
一度(以上)死ぬと人間楽天的になるらしい。さすがにペインティングなどしたら返すときに賠償金を取られそうだが、いまさら引き返せないので何も言わないことにする。
「どうせならコスチュームも合わせようよ!」
「いいねぇ〜、買いに行く?」
「いくいく!」
そんなわけで、次の日の朝の出発には、貧相な騎獣も立派なバーサーカーズ仕様になっていた。
前回の絵が好評だったので調子に乗ってまた描きました。↓こんなん

Bさん:高いところに登るとタイタニックごっこがやりたくなる人
夜紫野:タイタニックっていうより組体操の「サボテン」じゃん、ていうか上下逆じゃない?普通。と思っている人
Aさん:ロンタイが着れたので満足な人
アニキ:マフラーの出来に満足な人
騎獣:顔にペインティングするのはやめて欲しかった人…じゃなくて妖獣

右上の方にある赤いのは何かって?それは…「熱線」です。
夜紫野のはちまきの下には第三の目が隠されていて、この力を開放すると可視光を遥かに越えた波長領域までもとらえることが出来るようになり、熱エネルギーも可視化することができるのです。
そういうことを聞いてるんじゃない?
あーつまりこういうことですよ。
年中雪に包まれている戴国の上空でもアツ過ぎるお二人がいたってことですね。
誰なのかはまあ、本人が名乗り出るのを待ちましょう。

Posted by psi at 01:50 PM | eye catch TrackBack (0)
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eye catch Comments

はい。調子に乗って第三十一回も絵付きにしました。
しかもさらに手抜きバージョンです。
物議を醸した「卵○事件」編はその次になりそうですね…

Posted by: psi at July 31, 2003 10:34 AM

調子に乗ってどんどんやっちゃってください。前回といい、今回といい、この挿絵入り日記が好きなのです。いろいろ議論を醸し出した「●肉事件」編はどうなるのでしょう?お待ちしております。

Posted by: 鄭華 at July 31, 2003 12:32 AM